日常英会話を上達させる方法

タイプ別最強学習法

「日常英語」と聞くと、まずはここからマスター!と思う方も多いと思います。しかし、日常英語が最初のステップとして一番簡単であるとは限りません。今回は日常英会話の特性と、上達するための学習法をいくつかご紹介いたします。

1.「日常英会話」は広すぎる!

・旅行英語と日常会話は違う

「日常会話=簡単」と考えてしまうことは危険です。私たちは日常的にありとあらゆるジャンルの話題を話しているからです。仕事、学校、家庭、趣味、ニュース、政治、など、挙げればきりがありません。それらを全て総合して日常会話と呼びます。もし日常会話のイメージが「お店の人と話すのに困らない程度」に留まる場合は、それは旅行英語となり、注文、ホテル、空港などに絞って学習をすれば短期間でもある程度上達を感じることができるはずです。しかし、世間話の対応や、ネイティブスピーカーとの相互理解を目指す日常会話の習得にはある程度の学習時間と根気が必要になります。

 

・実はビジネス英語の方が簡単

旅行英語であれば短期でも上達実感を得られると述べましたが、同じ理屈でビジネス英語も日常英語よりは簡単かつ短期間で習得することができます。もちろん場合によっては時間もかかるのですが、それでもお勤め先で使う単語のジャンルはある程度限られてきます。仕事で使う語彙に絞って学習をすれば、ビジネスの話題に関しては短期間でも議論できるようになっていくはずです。しかしビジネスパーソンの英語学習者によく見られる傾向として、「ミーティングは大丈夫だがその後の会食の時間の英語が辛い」ということが挙げられます。この場合は先程述べた日常会話の中で苦手なジャンルがある可能性や、カジュアルな会話で使われる表現に不慣れな可能性が高いです。この傾向がある方は難しいと思われがちなビジネス英語を勉強し続けるのではなく、様々なジャンルの英語を勉強して世間話への対応力をつけていく必要があります。

2.学習法

それでは、旅行英語を超えた「世間話」に対応できるようにするにはどのような学習アプローチがあるかをご紹介していきます。

 

①身の回りのことはすべて英語で表現できるようにする

普段日常で何気なくしている行動や習慣は、実は日常英会話にとって盲点となっていることがあります。英会話のレッスンで “What did you do today?” と聞かれても、特別なことに意識が行きやすいので、日常のルーチン的なことは置き去りになってしまうことも多いです。朝起きてから一連の行動をしっかりと英語で表すことができるでしょうか?話のネタを増やすためにもまずはここから見直してみましょう。

そして、英語で表現できないことがあれば、表現できるようにしていきます。ここを「単語を調べる」ではなくあえて「表現する」としているのには理由があります。もし中学校3年分の単語や文法は大丈夫と言えるぐらいのレベルの方であれば、単語が分からなくても別のシンプルな単語で切り抜けることができるケースが多いからです。

 

例:お金を引き出すの「引き出す」がわからない→withdraw という単語が分からなくてもget cash でも通じる

 

わからない単語を調べて覚えることも大切ですが、それと同じぐらい会話中に思い浮かばない単語を回避して会話を続ける対応力も大切です。まずは辞書を使わずに自分でなんとか表現できるか試してみることで日々対応力を磨いておきましょう。

自信で表現した英語が通じるかどうかテストするにはネイティブ講師のレッスンが最適です。何気ない会話を続ける練習をしながら、わからない単語を言い換える練習も一緒にすると効果的に学ぶことができます。

 

②様々な分野の英語に興味を持って勉強する

自分の身の回りのことが一通り英語で表現できるようになったら、次は相手に気を配る番です。話し相手によって興味関心は異なります。エンタメ、スポーツ、旅行、家族、仕事など相手から発せられるジャンルは予想がつきません。何が出るかわからない以上、一夜漬けのような勉強は全く通用しないということです。それゆえ、日頃から様々なジャンルに興味を持ち、そして見聞きしたことに対して簡単にでも英語で感想を言ってみたり、別の人に説明してみたりするトレーニングをして、地道に英語で表現できる事柄を増やしていく必要があります。そのためにネイティブ講師の英会話スクールなどを利用し、話し相手がいる環境を作っておくことも大切です。すでに通われている方はネイティブ講師と話すときに講師任せにせず、レッスン毎に何か新しい話題を持っていくことを意識するとよいでしょう。こうすることで、英語で知識を蓄えていくことが習慣化し、新しく見聞きしたことが英語で表現できないと気が済まなくなります。

知識を得る場として、SNSやニュースのアプリを英語でチェックする習慣ができると効果的です。ニュースはハードルが高いと感じる方は、Breaking News English というウェブサイトであればトリビア的な内容をレベル別に整理してくれています。また、検索で「Simple English News」などと検索すれば、英語学習者向けの易しい記事が見つかるはずです。これらを使った学習はあくまで英語で知識をつけることを目的とし、単語の難しさを基準に記事を選ぶ必要はありません。もちろん知らない単語を調べて使えるようにしていくことも重要なのですが、単語の勉強に忙しくなりすぎて肝心な内容が入ってこないことがないように、語彙のレベル感は分からない単語が多すぎないものを選ぶことをお勧めいたします。

相手に「もっとこの人と話したい!」と思ってもらえるように、英語で知識を付け様々な話題に対して反応できることを目標とするとよいでしょう。

 

③聞き取りの練習をする

ここまでは話の内容に強くなることを中心にお伝えしてきましたが、ここからは聞き取りを上達させる方法をお伝えします。

せっかく知識があっても、いざ相手が言ったことが聞き取れなければ会話は弾みません。聞き取りがスムーズであればあるほど、自分が話すべきことにも集中できるようになるので、リスニング力を日頃から鍛えておくことは日常会話でもビジネス英語においても必須です。過去の記事でも何度かお伝えしていることではありますが、「自分が発音できる=聞き取れる」の法則があります。そのためリスニング力を上げるためには発音のトレーニングが必要です。基礎的な発音に関しては過去記事「発音が劇的に変わる!英会話のコツとは」を参考にしていただきつつ、音源のついた教材の文章をリピートすることで学ぶことが可能です。子音、母音の発音や音の繋がりをしっかり意識して完コピを目指してリピートしてみてください。一定期間頑張っても聞き取りに成果が表れない場合は、コーチングなどを受講し原因を特定することで克服できるはずです。お悩みの方はぜひご相談ください。

 

④カジュアル表現にも強くなる

もう一つ日常会話の聞き取りが難しい理由として、カジュアルな英語表現を知らないことがあります。日本人が学校で扱う教材の英文やTOEICのテスト問題の英文などはそのために「作られた」ものであり、言ってしまえば「綺麗すぎる」文章です。実際のネイティブスピーカーは言葉に詰まりながら話したり、教材で見かけない単語を使ったり、文章構成もややこしかったりと教材のように話す人は多くありません。日常会話のリスニングが難しく感じる方はこの本場の英語の話し方に慣れていない可能性があります。

 

この2つの文を比べてみましょう。

教科書感のある文章:

I heard that Mr. Smith will not join the meeting today, but he might just be late.

スミスさんがミーティングに来ないと聞きましたが、もしかしたら遅れているだけかもしれません。

 

会話よりのカジュアルな文章:

I heard that Mr. Smith isn’t joining today. But who knows? He might show up later.

スミスさんが来ないって聞いたけど、どうかな?後でひょっこり顔出すかもね。

 

②がしっくりこない方や、どのように読まれるのか頭の中で音声が再生できない方は、本場の英語をたくさん聞いて真似することで日常会話らしい表現を身に着けることが可能です。英語も日本語と同じく、書き言葉や丁寧な言葉とカジュアルな口語表現では違いがあります。世間話などの和気あいあいとした雰囲気での会話では口語的な表現が多く使われるために、教科書的表現ばかり学習していると混乱してしまうことがあります。

上の例でいうと、show upの意味がわからない、どうしてWho knows が入るのか、join がどうして未来形ではなく現在進行形なのかなどが挙げられます。Who knows は「誰もわからない=どうだろう」という口語表現、join が進行形なのは少し未来の予定は進行形でも表せるため、show up は「現れる」という意味の口語表現です。このような表現になれることで、カジュアルな会話のリスニング力の向上が期待できます。

YouTube のビデオのブログ配信や、インスタグラムのリールなどはこの口語的英語表現の宝庫です。好きなジャンルのインフルエンサーやブロガーの英語コンテンツのチェックを日課とすることで、短いビデオから少しずつ毎日表現を見つけることができます。今まで教科書ベースでの学習がメインだった方は、ぜひ本場の英語の視聴も学習に取り入れてみてください。

 

 

終わりに

今回は日常会話に強くなるためのコツや学習法をお届けしました。話す相手や環境にも大きく左右されるのが日常会話の難しいところです。いざ会話するときに困ることがないように、日々学習をする習慣をつけて準備しておくことが大変重要です。これから英語を使って人脈を広げていきたいと考えている方は、これを機にぜひ幅広い分野に使える英会話学習を始めてみるのはいかがでしょうか?

 

執筆者:

吉田 翔平 ― バイリンガル英会話コーチ

英会話コーチング歴6年 アメリカ在住2年

日本の外国語大学にて英米語を専攻、卒業後渡米。アメリカ在住時は日常生活やボランティア活動などを通じて現地の人々の信条や文化を学び帰国。18歳まで全く英語が話せなかったが、ネイティブスピーカーに深く受け入れられる存在になれた学習経験を共有したく英会話コーチになる。現在は帰国後出会ったアメリカ人パートナーと日米の文化を毎日すり合わせながら生活中。

 

 

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