大人の英会話:目標・課題設定が大切!

年代別最強学習法

日常会話ができるようになりたい

スムーズに会話できるようになりたい

 

英語学習を始める方は誰もがこのように思うはずですが、実はこの2つを目標としてしまうと必要以上に上達に時間が掛かってしまったり、モチベーションが下がってしまったり危険があります。語彙を増やす、文法を学ぶ、発音を練習するなど全ての学習法が日常で会話をしたり、スムーズに会話したりすることに繋がっているため、今どんな方法が効果的かは人それぞれ異なります。

学習の時間が限られた大人が英語を学習するときは的確な目標設定や課題特定をしていくことが着実なステップアップの鍵となります。今回はいくつか例もご紹介しながら、大人の英会話に必要な目標や課題設定についてお伝えしていきます。

 

1.大きすぎる目標は細分化

・日常会話とは?

大きすぎる目標の代表例として「日常会話をできるようになりたい」と言われる方がいます。「ちょっとした」日常の会話で返答ができるということがゴールかもしれないですが、実はその「ちょっとした」日常会話はかなりの語彙量を含んでいます。日常の語彙を極めようとすると、衣食住関連はもちろんのこと、医療、交通、政治、ニュースなど話題に上がりそうなことをあげればキリがありません。そのすべてに対応できるようになるには労力と時間を要してしまいます。英語は学習に費やした時間に比例して上達する側面があるため毎日コツコツ学習することが鍵になりますが、あまりにも広範囲での語彙の勉強を一気にしようとすると気が遠くなってしまいます。

適度に上達実感を得つつモチベーションを保つことができるように、「今は~について話せるようになりたい」といった学習のターゲット設定をするとよいでしょう。特に身の回りで起きていることや自分の予定・行動を表現できるようになると会話は楽になっていきます。英会話レッスンなどで講師と話す機会がある方は、レッスン毎に何か話したいことのテーマを準備できると、それだけでも有意義なセッションになります。

 

例:週末に見た映画についてレッスンで報告をする

→映画について話が広がる可能性があるので、映画の様々なジャンルや扱っていたテーマなどは少しでも表現できるように単語を調べて準備していく。

I love 〇〇 movies. (adventure, horror, fantasy, science fictionなど)

What kind of movies do you like? (どんな映画が好き?) はさっと聞けるようにしておく

など

 

学びの焦点を絞り、無理なく上達できるようにしていきましょう。

 

 

・スムーズに話したいとは

少し英会話に慣れてきた方の中には「スムーズに話したい」と言われる方もいます。このスムーズという言葉も「日常会話」と同様に意味が広いです。

スムーズではないと感じてしまう原因は多岐にわたるので、何が原因でスムーズではないと感じるのかを分析してみると次の学習ステップに繋がるでしょう。

 

スムーズに話せないと感じてしまう原因と解決策の例:

・日本語を考えてからでないと英語が発言できない

→瞬間英作文を練習してみる

・まとまって覚えているフレーズが少ないので、構文の組み立てに時間が掛かる

→句のまとまりに注意して本を読んでみる(スラッシュリーディング)※過去記事「効果的な英語学習:第二言語習得論」も参照

・長い説明になると話したい内容に英語が追い付かなくなる

→文頭から意味の区切りごとに理解する意識で、簡単な本をたくさん読んでみる

・相手にはスムーズに聞こえているが、自分には少し焦りがあるのでスムーズでなく感じている

→少しゆっくり話してみる、そのまま使えるフレーズを増やす

・発音がスムーズでないと感じる

→シャドーイングなどで発音や音の繋がりを発話でも再現できるようにする

 

「できない」と感じることをどうしてできないのか細かく原因究明することで、次のステップとなる学習法に落とし込んでいくことができます。上記で紹介した解決策はどれもインターネットなどでは効果的と言われていることですが、本当に効果的かどうかは学習者のステージや悩みによって変わります。効果的と言われていることを全て試さず、課題と合わせて選択することが大切です。

 

・「話せない・聞き取れない」は課題ではない

「話せない・聞き取れない」ということが英語力の課題として扱われることが多くあります。話せない、聞けないの2つは英語を話してみると実際に感じる障壁ではありますが、それが起こっている原因は人それぞれです。こちらも効果的な学習方法を導くために課題を細分化することができます。

例えば「全然話せません」と言われる方でも課題は様々で、語彙力が足りないことが原因のときもあれば、覚えている単語を使いこなせていないことが原因のこともあります。課題として「まずは単語量が足りていないから話せない」「単語は覚えてはいるが、実際に自発話に使えていない」いうところまで絞り込むことができれば、次のステップを明確にしやすくなります。

話すための語彙が足りなければ最初に語彙を単語帳などを利用して増やし、単語の使いどころがわからない場合は文脈のある読書教材などから学習していくことが効果的です。

聞き取りも同様で、文字に起こしてもらえば理解できる場合は音の聞き取りに課題があり、文字にしても理解が難しい場合は単語力か構文理解に課題があります。主に何が原因で聞き取れていないのかを明らかにすることで、効果の一番高い練習法を見つけることができます。

「話せない・聞けない」だけを課題と据えて行動してしまうと、見つける方法全てが効果のある勉強法に見えてしまい、結果的に上達に時間を要してしまうことになってしまう可能性があります。

自身で課題を絞り込むことが難しい場合は、プロのコーチなどの手を借りることが一番の近道です。せっかくの学習時間を無駄にしないためにも、経験豊富なコーチなどと一緒に確実に上達できる方法を見つけることをお勧めいたします。

 

 

2. ケースごとの解決策の例

原因究明と正しい目標、課題設定をすることで次のステップへ進むための方法が見付けやすくなりますが、学習者の経験やタイプによって原因や解決策は多岐にわたるため、一人で見極めるのが難しいことがあります。以下では英語コーチというプロの助けを借りた課題特定の例をいくつかご紹介いたします。

 

例①「旅行英語を伸ばしたい」ことが目標の初心者Aさん

英検3級、TOEIC受験なし

 

お悩み:

海外旅行に年1回程度行くが、英語が話せる友達と行くので全て任せっきりになっている。英語は初心者だが英語が話せたらもっと楽しいのにと思うが、どう勉強すればよいかわからない。一応旅行英語のフレーズ集は持っているが、なかなか覚えるのにモチベーションが上がらない。

 

コーチングの課題特定:

「海外旅行の英語」という目標が大きすぎるので、まずは海外でどんなことを話すのかをイメージしてリスト化し、必要そうなところから語彙やフレーズを覚えていくことが必要。旅行英語に関してはとにかくサバイバルできる旅行英語の習得か、現地の人との会話を楽しむことかのどちらかによりアプローチは変わってくる。

 

効果的な学習アプローチ:

①質問やその答えのフレーズのインプット

今回はこれから英語学習を始められるということで、まずは必須なやり取りに絞った表現を覚えることから始める。

実際に今までの旅行で苦労したことや、言えたら良かったことなどを念頭におきつつ、次の旅行で言えることを目標に覚えていく。自分と関連付けることでモチベーション向上や定着もしやすくなる。教材丸暗記などで全てを覚えようとせず、まずはシーン毎に完結していくと上達を実感できる。(レストランのオーダー、空港の入国審査、買い物、ホテルのチェックイン、トラブル対応など)

②覚えたフレーズのアウトプット

覚えるだけではなく、できればネイティブ講師などと一緒に覚えたシーン毎に実際に口に出しながら練習ができると良い。

 

例②:「聞き取れない」が課題の中級者ビジネスマンBさん

英検準2級、TOEIC 680点

お悩み:

仕事で海外のチームとのミーティングがあるが、なかなか聞き取れず発言できずに苦労している。リスニング力を強化すべく、リスニング教材、聞き流し教材、ポッドキャストなどを日頃から聞くことを習慣としているがなかなか上達が感じられない。

 

コーチングでの課題特定:

一問一答の質問は聞き取って答えることができるが、講師の長い回答などの聞き取りに苦戦していることが判明。

また発音のカタカナが抜けておらず、認識している音と実際の英語の音のギャップにより簡単な単語でも場合によっては聞き取れない可能性あり。英語力をもう一つレベルアップさせるためには音の繋がりやイントネーションも含めた発音の練習が効果的。

 

効果的な上達アプローチ:

①発音改善

今まで聞くことしか学習に取り入れていなかったので、口から音を出して真似することに集中してみる。難しい発音は練習して習得できるようにする。また、発音だけでなく音の繋がりやイントネーションも習得することで、今まで聞き落としてしまっていた細かい部分も聞き取ることができるようになる。

②読解力

「聞き取り=音が聞き取れていない」だけではなく、読んだときに英語を文頭から理解することができないと、相手の長い発言が聞き取ることは難しい。簡単な英語の本などから読み始め、上から英語を即座に理解していくスラッシュリーディングなどのトレーニングが効果的。そうすることでリスニング時にも後ろから訳して理解することが減るため、即座に理解できる内容を増やすことが期待できる。

 

 

例③「グループの会話に参加できない」が課題の英語圏在住Cさん

英検2級、TOEIC 890点、アメリカ在住

お悩み:

アメリカ在住2年目。たまに隣人同士や通っているスポーツクラブのメンバーに誘われてパーティーなどに参加するが、ネイティブスピーカー同士の速い会話についていけず、会話に参加することができない。たまに話を振ってくれる人はいるが、話題が変わるとまた同じことになるし、気を使わせてしまっているようで申し訳ない。リスニング力を向上したい。

 

コーチング課題特定:

基礎的な1対1のコミュニケーションは問題なくできる。質問を返したり自然な相槌を打つこともでき、十分自然な英語のコミュニケーション力を持っている。

唯一、話したことのないテーマやアメリカという文化に根差したテーマになると理解が追い付かないことが見受けられる。英語としては十分聞き取れている状態だが、コミュニティの話題についていくための文化的理解や特定の分野での知識が不足している、もしくは英語で表現が難しい状態。ネイティブと同じ土俵に乗れるような英語での情報収集効果的

 

効果的な上達アプローチ:

①音としてのリスニング力以上の内容の理解

グループの会話のみで躓きを感じる場合は、コミュニケーション能力よりも知識や文化背景を英語でインプットしておくことが大切。ニュースやSNSを使って日々の情報収集を英語でしておくと、会話の内容やジョークなども徐々に理解できるようになる。特に政治やエンタメなどのトレンドは押さえておくようにするとよい。

例:最近SNSでバズったこと、セレブや政治家の発言・失態、州ごとのステレオタイプ、など

②新しい知識のアウトプット

可能であればその日見たニュースやSNSで知ったことを英語で報告できる環境を作るとより効果的に新しい知識が使えるようになる。説明しようとすると新しい単語が定着するのと、自分で説明できるようになったことは相手から聞いたときにも理解できることが多いので、積極的に説明してみることを習慣にする。海外在住でも家で日本語を話している場合は、オンラインレッスンなども活用してアウトプットの機会を増やすよい。

 

終わりに

今回はケース例などと共に英語の細かい目標設定や課題設定の大切さについてお伝えしました。文中の例からもおわかりいただける通り、英語上達のために必要な学習法は学習者によって異なります。イングリッシュビレッジでは受講生が必要なことにフォーカスして学習ができるように、一つの教材や教授法を使うことはありません。次にチャレンジしたいことがあれば常に講師と相談できる環境ですので、受講生1人ひとりの目標に合わせて柔軟なレッスンを提供しております。

今の自分に必要な学習は何かをしっかりと確認してから進みたい方にはバイリンガル講師とのプレミアムコーチングのセッションもご用意しております。日本語も交えて英語学習に関しての理解が深まりますので、確実にステップアップを目指す方には大変お勧めです。イングリッシュビレッジご入会の方にご案内差し上げておりますので、ぜひ無料体験レッスンにお越しいただきご相談ください。

 

執筆者:

吉田 翔平 ― バイリンガル英会話コーチ

英会話コーチング歴6年 アメリカ在住2年

日本の外国語大学にて英米語を専攻、卒業後渡米。アメリカ在住時は日常生活やボランティア活動などを通じて現地の人々の信条や文化を学び帰国。18歳まで全く英語が話せなかったが、ネイティブスピーカーに深く受け入れられる存在になれた学習経験を共有したく英会話コーチになる。現在は帰国後出会ったアメリカ人パートナーと日米の文化を毎日すり合わせながら生活中。

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