初中級向け:英語の瞬発力を鍛える!スポーツのように学ぼう!
2026.03.06
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「英語=勉強して上手になるもの」という考え方が一般的ですが、英会話学習を「勉強」と捉えていると時間をかけても会話が上達しないかもしれません。脳が指令したことが口からすぐに出てくるという動作はスポーツをするときに体が瞬時に動くことと似ています。例えば野球の選手がバットを振る時に「腕の角度はこうして…」などと考えていてはあっという間にストライクを取られてしまいます。スポーツでは日々の練習の成果で体が正しい動きを記憶しています。言語も実は同じ仕組みです。母語である日本語を話す際には、頭に浮かんだ概念と口から発せられる言葉が直結しており、文法や語彙を考えることはほぼなく生活できていると思います。つまり英語もこのような状態に持っていくことで、流暢さを習得することができます。
今回は英語初級・中級の方向けに、英語の瞬発力を鍛えてより流暢に会話する方法に焦点を当ててお伝えいたします。

1.英会話は「勉強」ではなく「練習」
– 実践することの重要性
私たち日本人は英語を学び始めたときから英語ができるかどうかは常に学校のテストで評価され、学校で言う「英語が得意な人」はテストの点数が高い人でした。しかし、テストの点数と英会話の瞬発力はあまり関係がありません。もちろん語彙力や文法力、読解力があるということはスピーキングやライティングの質に影響はしますが、それが口からスラスラと出てくるかは別の問題です。
例えば、野球のルールを完全にわかっているからといって、突然試合に出てプロ野球選手のように活躍できるでしょうか?もしかするとごく少数の確率でできてしまう天才がいるかもしれませんが、ほとんどの一般人には難しいはずです。野球でいうルールを覚えることが学校の勉強、試合は実践の英会話です。そして実践英会話という試合に備えるためには体を動かして実際に練習をすることが必要になります。それは野球では体力づくりやキャッチボール、バッティングの練習となりますが、英語でも実際に口を動かしたトレーニングや、自分の弱みに合わせた日々のトレーニングが必須です。

2.「見てわかる」だけでは話せない
– 解ける文法の罠:練習法①
皆さんは英語の理解の基準をどこに置いているでしょうか?TOEICの文法問題を見て「解けるからOK」としてしまっている人は、自分がその文法を使って話すことができるかどうかを確認してみましょう。「正しいバッティングフォームを答えられるだけで、自分が実際に球を打てるわけではない」ということが英会話でも多く起こります。使えるようになって初めて完全に理解したと言えるのです。
手元に過去に解いた文法書などがある方は、解いた文章を使った「音読筆写」がお勧めです。
音読筆写
①英文だけで意味が理解できる文章を見て覚える
②覚えた文章を見ずに声に出しながらノートに書く
③書ききれなかったら①に戻る
④何度も繰り返す(10回以上)
「見たらわかる」ものこそ、一度覚えて声に出して書く作業をしてみてください。
この方法では声に出すという作業もしながら語順を体に定着させ、考えなくても出てくるフレーズを増やすことができます。特に疑問文などは咄嗟に話そうとすると語順も崩れがちです。まずは正しい文をたくさん声に出したり書いたりすることで、会話中に頭のなかで文法のパズルをすることがないようにしてきましょう。
– 簡単な文を甘く見ない:練習法②
見てわかるので安心してしまうという罠はシンプルな文章にも潜んでいます。
例えば “I went to a park and there were a lot of people there.” 「公園に行ったらたくさん人がいた」という文章ですが、読んですぐわかる方も多いと思います。でも実際会話の時にスムーズに出てくるかというと、会話を練習し始めたばかりでは難しいこともあるでしょう。過去形を使ったり、I とthere で主語を使い分けたり、考えてしまうと頭で色々な処理が始まってしまいます。ここでも簡単な文章を頭で考えるのではなく体で覚える、スポーツ的なアプローチが有効です。
もちろん上記の音読筆写も有効ですのでぜひ実践していただきたいのですが、ここではも一つ、一人でもできるトレーニングをお伝えします。
一人実況中継
①主語の種類(I, there is/are, itなど)に気を付けながら、時間があるときや移動中などに見たものを次々に英語にする癖をつける
②長い文を組み立てようとせず、なるべく主語+動詞+何かに収まるシンプルな文章を心がける
例:I went to the bank to withdraw some cash.
よしシンプルにすると→ I went to the bank, and I got some cash.
③正しいか間違っているかよりも、自分が見たものをすぐ言葉で表現できることをゴールにする
この方法では自分が実際に出くわす場面を英語にしていくため、瞬発力を鍛えることができます。聞き手がいないのでリラックスした状態でできることも便利です。実践してみるともちろん英語にできない事柄もあると思いますが、シンプルな文章が使いこなせない背景には「自分が何が表現できて何ができないか認識できていない」という問題が隠れています。このトレーニングによって日常で自分が表現できないことを把握した上で学習をすると、必要なことから効率よく覚えていくことができます。毎日少しずつ、素振りをしてフォームを整えていくイメージで習慣とできるとよいでしょう。
この練習を続けつつ、英会話を定期的に実践する場があると効果を実感しやすいです。ぜひ日常的に英語を話す習慣がない方はスクールに通ってみることも検討してみましょう。

3.体づくりのような学習管理
ここまでは練習の方法についてお伝えしてきましたが、練習の頻度や負荷も大切な要素です。
– 毎日10分と日曜日に5時間どちらが効果的か
この問いの答えに関しては日々のエクササイズとダイエットに例えるとわかりやすいです。毎日必ず少しでも運動を心がけている人と、週6日は好きなものたくさん食べて、お休みの日曜日だけ野菜の摂取と運動を心がける人ではどちらが体づくりに成功しそうでしょうか?もちろん毎日気を付けている人です。
英語力も体づくりと共通点がたくさんあります。何もしないと筋力が落ちるように、せっかく覚えた単語や文法も使わない時間が長いとあっという間に衰えていきます。
受験勉強やテスト勉強であれば一夜漬けでも何とかなったかもしれませんが、一夜の筋トレで理想の筋肉がつかないように、英会話力においても日々の反復練習が必須です。
英語が日本語を介さなくても自然に口から出ることを目標とし、まずは毎日の学習の習慣をつけていきましょう。まとまった学習時間が取れない方でも、まずは上述のトレーニングなどを参考にしながら、5分でも何かを続けるモチベーションの維持を最優先にしてみてください。
– 適度な負荷を意識する
今回は簡単に見えることでもマスターしないと流暢に口から出て来ないという視点でお伝えしてきましたが、もちろん簡単なことばかり続けていてはある地点で伸び悩んでしまいます。知っている単語を駆使してある程度不自由ないコミュニケーションが取れる状態になったときが次のステップに移行する時期です。少し長い文の文法事項を理解した上で音読筆写に挑戦したり、発話の際もto不定詞や関係詞などを入れて少しずつ長くする意識を持つとよいでしょう。
受験英語や英検対策などでは、実際のスピーキング力とはかけ離れた高度なレベルの文法理解や読解力が求められました。それゆえ会話を練習しようとするとそのレベルのものを最初から求めてしまう方も多いです。しかし会話はスポーツ同様、いきなり試合ではなく基礎からしっかり固めていくことが大切です。焦らずコツコツとレベルアップを目指しましょう。
ご自身の英語力アップの道筋が見えづらいと感じる方は、一度英会話コーチングなどを受けてみると一番効率的な練習・学習方法が見つかります。仕事で必要だったり、早急に英語力の向上が求められていたりする場合はぜひご検討ください。

終わりに
今回はスポーツの練習のアプローチを英会話に当てはめてお伝えしました。学校の教科としての英語と実際に話すという作業は全く違います。もし会話をしてみて全然できなくても落ち込む必要はありません。会話は初心者であるという気持ちを持って、コツコツと発話する練習をたくさん積んでみてください。
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執筆者: 吉田 翔平 ― バイリンガル英会話コーチ 英会話コーチング歴6年 アメリカ在住2年
日本の外国語大学にて英米語を専攻、卒業後渡米。アメリカ在住時は日常生活やボランティア活動などを通じて現地の人々の信条や文化を学び帰国。18歳まで全く英語が話せなかったが、ネイティブスピーカーに深く受け入れられる存在になれた学習経験を共有したく英会話コーチになる。現在は帰国後出会ったアメリカ人パートナーと日米の文化を毎日すり合わせながら生活中。 |

