執筆者紹介①~バイリンガル講師の英語学習経験~
2026.03.29
イングリッシュビレッジの姉妹コーチングスクール24/7 English バイリンガルコーチのShoheiです。現在講師歴7年になり、本研究所の記事の執筆もしています。
私は幼少期から海外で育ったわけではなく、日本生まれ日本育ちの後発型バイリンガルです。性格はどちらかというと控えめでシャイですが、苦労しつつ20歳を過ぎてからネイティブと仕事ができるような英語の活用ができるようになりました。今回は私の経験を元にどのような学習法やアプローチが効果的だったかを掘り下げてみたいと思います。
★英語を学び始めたきっかけ
・洋楽好きな学生
私は日本生まれでごく普通の日本人の家庭で育ちました。特に両親に海外経験があったり、親戚に英語が話せる人がいたりするわけでもない環境でした。しかし母がハリウッド映画好きのこともあり、英語の音声は家の中では頻繁に流れていました。
そんな中父親がマイケルジャクソンのスリラーのビデオを見せてくれて、その後の人生が大きく変わります。
何故か5才ぐらいでそのビデオにハマってしまい、幼稚園の後はいつもスリラーでした。後に英語に興味を持って学ぶ土台はここでできたと思っています。
講師になる頃に知ったことですが、10才ぐらいまでに英語の音をたくさん聞いておくと後に発音を習得するのが楽になるそうです。私がマイケルジャクソンを聞いていたときはそんなことは両親も含めて思いもしなかったのですが、今思うと見せてくれたことに感謝しています。もしお読みになられている方で、お子様に将来英語を頑張ってほしいという方がいらしたら、ぜひ今からたくさん聞かせてあげてください。
その後も学生時代の間はずっとマイケル他洋楽を聞き続けていました。高校のときに英語の成績がぐんと上がったこときっかけに大学は英語系の大学に進むことを決意し、無事に合格することができました。英語の学習は大学以降ずっと続けており、現在も継続中です。
★どのように話せるようになっていったか
・受験勉強ステージ
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中学・高校の英語
幼少期から学習はしていなくても英語に触れてはいたので、中学校で英語を始めるときは少し楽しみな気持ちでした。母も英語好きだったので始めの頃は教わりながら順調だったのですが、不定詞や完了形などが出てきた辺りから難しく感じるようになりました。テストで60点台を出してしまったことから「得意分野のはずの英語がこれはさすがにまずい」と思い、80点以上を目標に頑張り始めました。中学卒業時までには安定して80点を取れるようにはなりましたが、他の優秀な生徒と比べると教科としての英語は普通のレベルだったと思います。ただ、家に帰ると洋楽のCDなどがあり、今までメロディーしか追っていなかった曲の歌詞が少し理解できるようになってきて嬉しかったことは覚えています。
高校も普通の都立高校に入学しましたが、入学して少したってから英検2級を目指す通信教育を始めました。会話練習はなく文法やリスニング対策のみでしたが、学校のレベルと同じか少し先のことをしていました。そのおかげかこの頃から学校での成績は90点以上を取れるようになっており、会話は全然できませんでしたが教科としての英語には自信がついてきました。英検2級も高校2年の時に無事に合格することができました。「いつかは話せるようになったらいいな」と漠然と思い、洋楽や洋画を見ながら海外に憧れを抱き始めたのもこの頃です。
しかし当時はALT(※公立高校などでたまにやってくるネイティブスピーカーの講師)なども少なく、高校卒業までに外国人とまともに話したことは一度もありませんでした。「英語を話す」ということは現実のようで現実ではない映画の中のことをするようなイメージであり、自分が流暢に話しているのを想像することは困難でした。それに「英語がペラペラな人=海外経験がある人」という固定観念もあったので、海外旅行すら未経験だった私は自分が流暢に話せるようになるとは到底信じられませんでした。母も含め実際親戚の何名かは大学で英語を専攻していましたが、一人もペラペラと呼べる人はおらず(ごめんなさい)、自分も結局勉強してもそのようになっていくのかなという気持ちの方が強かった記憶があります。
・会話練習ステージ:大学在学中
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大学入学当初の会話力と事件
実際に話せるようにはならないとは思いつつ、英語の成績は良かったので英語専攻の大学へ進学しました。ネイティブの講師が多く在籍する学校で、初めて英語を話すということに期待と不安を抱いていました。入学前にクラス分けのための英語テストがありましたが、こちらはそこそこな点数を取ることができ、幸先の良いスタートが切れたかと思いました。
しかし、入学式当日に事件が起こります。
入学式当日に他の新入生と一緒に列に並んでいると、たまたまそこに居合わせた金髪青い目の若い男性講師が私にたった一言「Nice suits!」と言いました。しかし18歳まで全く英語を話したことがなかった私の口からは「Thank you!」さえも出ず、苦笑いでフリーズしてしまったのです。その後しばらくは、優しく声をかけてくれた先生に申し訳ないことをしてしまったという自責の念と、今まで頑張って勉強してきたことは何だったんだという憤りのような複雑な気持ちを感じていました。
その後すぐにネイティブの先生との授業が始まりました。受験勉強で長文読解やリスニングの対策をしたおかげか授業で先生が言っていることは大体理解できましたが、先生と1対1で話すとなると苦労しました。実はこの状態が大学在学中はずっと続いてしまった気がします。聞かれていることは分かるのに言いたいことが出てこない、なんとなく英語が話せるように見えて実は自信がない、そんな状態を打破することは学校の授業だけでは難しかったのかもしれません。
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課外活動
もちろん大学在学中は授業だけが英語を話す機会ではありませんでした。英語圏からの留学生もいたので、彼らと話すような機会は少しありました。しかし彼らと仲良くなることは難しく感じられました。理由は2つありました。一つ目は彼らが日本の文化に興味があり、私は海外の文化に興味があったことです。正直ドラゴンボールもまともに見たことなかった私は彼らとそもそも共通の話題がないように感じました。2つ目は、私より英語でコミュニケーションが取れる他の学生が常に彼らと一緒にいたことです。そのグループに入っていけるだけの英語力とコミュニケーション力を私は持ち合わせていませんでした。他大学の友人に誘われて国際交流サークルに足を伸ばしたりもしましたが結果は同じで、むしろ日本語が堪能な留学生が多かったので、それに甘えて日本語で話してしまう始末でした。留学生の友達の彼女に”What are you studying?”「何を勉強しているの?」と聞かれて”English….” と答えたら「フッ」と鼻で笑われてしまったのも今となっては笑える経験です。
「英語の大学出たけど話せない私」が現実味を帯びてきたこの頃、親の勧めと援助もあり初めて海外に語学留学に行くことになります。
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初めての海外
大学3年の夏に、初めての海外経験として留学エージェントを利用して短期1か月での語学留学に挑戦することにしました。幼少期からアメリカのエンタメに触れてきたためアメリカは大変魅力的でした。しかし当時の私には到底あのアメリカのオープンなイメージについていける自信がなく、少し落ち着いた雰囲気のするイギリス・ロンドンを選びました。アメリカ人=全員オープンというのは実は先入観だけだったことは大学卒業後に知ることになります。この短期留学では大きく分けて3つのことを学べました。
①甘えられない環境は大切
ロンドンへはエージェントの助けはあったものの単身で向かいました。初めての国際線で緊張しましたが無事にヒースロー空港へ到着、迎えのタクシーに合流しホストファミリーの家へ向かいました。ホストマザーの方は年配の女性で、他にもいろいろな国から留学生を受け入れていました。たまたま日本人はいなかったので、英語だけしか話せない環境となりました。私と同時に様々な国から6人ほど滞在していたため、ホストマザーが手厚くお世話してくれるわけではありませんでした。いい意味で初日から放置されてしまったので、駅への行き方や地下鉄の乗り方など全て自分で学ばなくてはいけない環境になったことは今思うとありがたかったです。毎日生活するために英語を使わなくてはいけないことはストレスでもありました。しかし、大学だけでは日本語に甘えてしまっていた私はその経験が殻を破るために必要だったと感じています。
②察してくれない文化
ロンドンの学校は世界中から英語学習者が集まる語学学校でした。初日にレベル分けテストがあったのですが、文法の点数だけは良かったのでAdvanced(上級)クラスに振り分けられました。早速次の日から授業が始まり、クラスはヨーロッパ出身の生徒たちが中心の6~7人で構成されていました。文法クラスなどは順調だったのですが、ディスカッションの授業が「どうして私は上級クラスに入れたんだろう」というぐらい難しく、質問されても何も言えない状態でした。3日ほど経ったある日、さすがについていけないと思い担当の先生に相談しました。すると、”The most important thing for you is to enjoy your learning.”「一番大切なのは学習を楽しむことだよ」 と言ってくれて、次の日からレベルを1つ落とした中級のクラスに通えることになりました。上級クラスにいたときは誰が見ても私が大変な思いをしていることは明らかだったのですが、英語圏では自分が欲しいことは言わないと何も起こらないということを学んだ経験となりました。レベルを一つ落としたクラスではプレッシャー少なく会話練習することができ、クラスメイトとも打ち解けることができたので残りの滞在は大変有意義なものになりました。難しいことに挑戦する気持ちも大切ですが、自分の現状のレベルを理解しつつモチベーションが維持できることも大切だと学びました。
③「英語力」だけで英語は話せない
文法テストがほぼ満点だった私がディスカッションの授業では歯が立たなかったという事実は、英語は「英語力」だけでは話せないということを教えてくれました。上級のディスカッションのクラスで「日本のいいところを皆さんに紹介してください」と言われたことがありました。そんなことを考えたこともなかった私は何も気の利いたことを言えなかったのを今でも鮮明に覚えています。他のヨーロッパの学生は、文法などは時々間違うものの自分の国の良いところをいくつも述べることができていたのです。「英語はできるはずなのになぜ」という悔しさと不甲斐なさを感じて落ち込みました。
当時の私はすぐに原因を見つけることはできませんでしたが、英語を話すスキルは語彙や文法などの「英語力」と話す話題を見つけたり質問をしたりする「コミュニケーション力」の2つで構成されています。さらに英語圏の文化に溶け込むためには②でお伝えした「言わないとわからない」や「自分の意見ははっきり言う」などの英語圏特有の文化の理解もしておく必要があります。特に自分の意見をはっきりと主張するということは協調を重んじる日本人の多くが苦手に感じることであり、私が日本の「良いところ」を発見できなかったのも、物事を見たときに「好きか嫌いか、良いか悪いか」をジャッジする習慣がないことに起因していました。初めての海外滞在はそれに後に気づくことができるようになるための貴重な経験となりました。
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大学卒業時の英語力と課題
ロンドンから帰国後は少し英語に自信がついた気がしていましたが、やはり大学に戻って先生と2人で話すとなると緊張する状況は変わっていませんでした。入学当初に比べれば英語のコミュニケーション力は格段に上がっていたのだとは思いますが、話すときに焦る気持ちが取れないと自己評価はなかなか変わらないものです。大学卒業時の英語力を1文で表すとすると「日常生活では困らないが、長文を整理しながら話したり、ビジネスで複雑な話題を扱ったり交渉したりすることは難しい」といったところだと思います。
「私はバイリンガルです」とは到底言い切れず、英会話力に確固たる自信を得ることができないまま卒業を迎えてしまいます。
・実践ステージ
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ネイティブの友人
大学卒業後は海外進出を目指すリテール会社に就職しましたが、結局その話も消えてしまい職場で英語を使うことはほぼありませんでした。そんな時に縁あって近所に越してきたアメリカ人と仲良くなります。
彼と仲良くなれたのはまさかのマイケルジャクソンがきっかけでした。お互いファンだったので話のネタは尽きず、加えて彼もあまり私が当時思っていた典型的なオープンなアメリカ人ではなく、控えめなタイプでしたので大変気が合いました。控えめな性格な私は似ている性格の彼から、自分に合った役に立つ英語表現を学ぶことができました。
この頃にようやく私が今まで学習してきたことが実った気がしてきたと同時に、英語を話す私がより自然に感じられるようになってきました。「英語版の私」という新しい自我が目覚めたような感覚でした。どこの国にも控えめな性格の人はいるもので、言語学習においても控えめな人が話せるようになるためには控えめな人をモデルにすることが効果的であると学んだ貴重な経験でした。性格と英語の関連性は後ほどまた触れていきます。
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英語の「学習」から「真似」へ
そこから英語を「学習」することよりも「真似」することに集中していった結果、ネイティブがよく使うフレーズや長めのフレーズを駆使して話すことができるようになっていきました。学生時代に教科書で読んできた英語と口語で使われる英語は違います。日本語でも国語の教科書のように話す人はいないのと同じです。話すためには話されている英語を取り入れないといけない、学生時代の私に欠けていたのはそこでした。
大学は結局英語に自信が持てないまま卒業してしまったのですが、そこまでの学習が無駄だったとは思っていません。なぜなら真似するためにはそのためのリスニング力や文法の知識が必要であり、ネイティブの聞き手にとって心地の良い話し方をするためには発音スキルも必要だからです。私の場合は英語を会話で実践練習するということが最後に残ってしまいましたが、人によっては実践から始めることもあると思います。その場合は文法や発音など英語のスキルを総合的に見て欠けているところを補うことが上達の近道であると感じます。
・現在の英語学習
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あえてアップデートしないと学べない
その後2年弱ですがアメリカに住む機会があり、現在はその時にできた友人やアメリカ人のパートナーにも恵まれ、英語と日本語両方を毎日使う生活を送っています。そして英語コーチとしてのキャリアが現在7年目を迎えました。「その環境ならずっと英語力が上がる」と思われるかもしれませんが、実際は環境に甘んじていると学びの機会が少ないことが現状です。理由は単純で、日常生活ではすでに知っていることしか話さないということと、日本国内では英語でチャレンジする機会が少ないということです。「コミュニケーションに不自由のない英語」というゴールでしたらここで終わってもよいのですが、私の場合は様々な業種や目的を持った受講生に英語の指導をしているので、自分の知らないジャンルの英語については常にアップデートするように心がけています。また、英語の使用シーンがどうしても会話に偏るので、学習をするときは英語で読むことが多くなるようにバランスを整えています。
ソクラテスが「無知の知」という言葉を残しましたが、受け身では上達が滞ってしまう以上、読み物などを通して自分が知らないことを自覚し探求していくことが現在の私の英語学習となっています。
★私が英語学習で特に苦労したこと
英語学習者のタイプによって苦労することは変わってくるのですが、ここでは私が長年英語を習得しようとした中で特に苦労したことを2つお伝えします。
– 完璧主義ゆえの恥じらい
大学生活の部分でも少し触れましたが、会話練習を始めた当時は「間違ったら恥ずかしい」「英語下手って思われたくない」という気持ちが非常に強かったと思います。それゆえ話すために必要以上のエネルギーを消耗することになり、結果的に話すことが怖くなったり億劫になったりしていました。
私の場合は学生時代に英語が人生にすぐに必要なわけではなかったので、時間をかけてゆっくりと話すときの恐怖を克服しましたが、英語力の向上に急を要する方は早く乗り越えたい壁です。まずはとにかく英語を話せる環境を作り、間違っても通じる、大丈夫と自分に言い聞かせることが大切です。
長年学習してきて気が付いたことですが、英語の学習段階には2ステップあります。
1つ目は「通じるvs通じない」を克服するステージで、
2つ目は「自然 vs 不自然」を追求するステージです。
1つ目は「克服」、2つ目は「追求」という言葉を使いました。なぜかというと、2つ目のステージの学習に終わりがないからです。私の会話練習初期の失敗の一つに、この2つ目の「自然な英語」をいつでも自分に課していたことにあります。自然な英語でなくても通じるだけの語彙はあるにも関わらず、それが果たしてあっているか自信がないため何も言えない状況でした。通じるか通じないかもわからない状態で、ネイティブにとって自然な表現は何かを意識しながら話すことは大変な負荷がかかります。まずは通じさせることに意識を集中させることが先決です。
「いつも100%で話すことをやめる」ことが当時私に必要なことでした。話すときは相手に通じさせることを最優先することをお勧めします。それは言葉だけでなくジェスチャーなども含め、とにかく通じればよい気持ちでいることが大切です。その練習をしつつ、バックグラウンドで自然な英語をたくさんインプットしていきます。そうしているうちにインプットした自然な表現が口から出ることが多くなっていくのです。
– 自信たっぷりに見えるネイティブスピーカーとシャイな自分のギャップ
私が初めて海外に行ったときにアメリカかイギリスにするか迷ったときに感じたことですが、特にアメリカ人に多いあのオープンで自信のある雰囲気に圧倒されてしまう自分がいました。学校の先生たちもそうだったのですが、たとえ背が低い方でも話すと圧倒的に自信があるように聞こえるのです。控えめで英語を話すと少しオドオドしてしまっていた当時の私は、そのネイティブスピーカーの出すオーラに憧れつつも、到底自分では同じことはできないと思ったものです。その恐怖があったので、実際にネイティブと対等に話せるようになるためには多くの時間と練習を要してしまいました。
ではただ慣れるしかなかったのかというと、そうではありません。練習しながら気づいたことは、英語を話すときは日本語の「です・ます」調の気持ちを捨てた方がよいということです。英語には「です・ます」のような語尾に付けてニュアンスを変えられる表現は存在しません。もちろんビジネスシーンなどで必要な丁寧や遠回しな表現は存在しますが、とりあえず誰とでも適度な距離を保つための丁寧語は存在しないのです。よって日本語でいう「タメ口」を使える範囲が日本語よりも多くなっています。日本語では「最初は丁寧語で徐々に仲良くなったらタメ口になっていく」ということをするのが無難ですが、英語はその丁寧語の段階をスキップしていきなりタメ口の雰囲気で話し始めることができるというのが違いです。この違いを知らずに丁寧語の気持ちで会話を始めると、どうしても相手の方が立場が上のような気がしてしまうのです。相手と対等に話をするためには自分も相手と同じような話し方を身に付けることが近道です。決して調子に乗った話し方を薦めるわけではないのですが、英語を話すときは少しタメ口で話すような気持ちでいると、物怖じせずに会話を続けることができるということです。会話ではない部分でも、相手と対等な気持ちになるために大きな声での挨拶や姿勢をよくすること、握手やハグなどの英語圏の文化では普通なことを自分から実践するようにもしました。結果時間はかかってしまいましたが、相手の文化に合わせた会話や所作ができるようになったことでネイティブスピーカーの友人なども増え、頼られることも多くなりました。
★私の学習のユニークな点
– 洋楽を多用した学習
最初にお伝えした通り、私は幼少期から洋楽に触れて育つという少し特殊な経歴を持っています。そのおかげで中学に進学して英語を始めたときも、勉強という方法以外に英語に触れられる環境がありました。学校で習ったことを曲のタイトルや歌詞で見かけることも多く、当時は配信ではなくCDでしたので歌詞カードを見たりしながら覚えていくことができました。洋楽に関して、当時は全然学習に使っているという認識はなく、ただ楽しくタイトルを覚えたり聞いたりしていました。ただ意識はしていなくても、英語が実際にどのように発音されるかを知っていたおかげで、発音に関しては後にあまり困ることはありませんでした。
私の経験からも「洋楽を聞きましょう!」と声を大にして言いたいところではありますが、なかなか好きでもないことを好きになることは難しいと思います。もし興味がある方は、楽しみながら英語に触れるための趣味と思って洋楽を日常に取り入れてみてください。特に歌詞を一緒に見ながら聞くと、英語の発音改善に役立ちます。洋楽を聞きながら、文字で見た単語が実際に歌われると発音やアクセントが思っていたものと違うということがよくありました。さらに少しでも覚えて歌えるようになると、音の繋がりも自然に身に付けることができます。
実際にMichael Jackson のBeat It という曲のサビが「ビレー!」に聞こえるという事実だけでもいくつかの学べることがあります。
①It のI は日本語のイではない
②最後のTは発音しない
③BeatのTとItのI が繋がるとラ行のような音になる
上記のように意識をしなくても自然な英語にたくさん触れることで、後で正しい発音を練習するときに「それはそういうものだ」と受け入れることが容易になります。
あまり今まで洋楽に馴染みがなかった方は、1曲でもいいので歌詞を覚えて口ずさめるようになると、音の繋がりや発音の向上に繋がるはずです。
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性格に合った英語の観察
もう一つ、音楽の他に私がよく実践していたことがあります。それは「この人私と同じこと言ってる」「この人の雰囲気が好き」と思った有名人や周りの人の英語をできるだけ真似することです。前にもお伝えしましたが、私は「外国人=全員ノリがよく陽キャ」と思っていた節がありました。陰キャ気味だった私が慣れない英語で陽キャになることはほぼ不可能でしたので、それもなかなか英語で話し始められない原因になっていました。しかしどこの国にも性格が違う人はおり、もちろん控えめなタイプも存在します。まずは色々なタイプの人の英語を聞いてみて、観察することで少しずつ英語での性格の違いが分かるようになります。日本では基本的に文字ベースで「英語の組み立て方」は教わりますが、「英語の話され方」に関しては多くの人がインプット不足です。振り返ってみると私はネイティブスピーカーを外国人という括りでしか見られておらず、自分とは違う世界の人を見ているような気持ちがしていたので、いざ自分が彼らの言語を話そうとするとどのように振舞うのが正解なのかわからなかったのかもしれません。そのような問題を乗り越えて自分らしい英語を話すためには、自分の性格に合ったモデルを見つけることが効果的です。私の場合は上述の友人や、ステージでは凄いけれど話すと控えめなMichael Jacksonが無料の先生になってくれました。言葉遣いやトーン、ちょっとしたリアクションなど、フィーリングでもいいので自分にとって心地よい英語を話している人をお手本にするとよいでしょう。イングリッシュビレッジには様々なタイプの講師が在籍しており、自由に講師を選ぶことができます。まずは色々な講師のレッスンを受けていただき、フィーリングの合う講師から口癖などを学ぶと自分らしい英語表現を増やすことができます。
★まとめとポイント
今回は私の自らの経験から英語習得に必要だった事柄を掘り下げてきました。以下にお伝えした中から重要なことをまとめています。
① 学校英語以外でも英語を聞く環境をつくる(英語がどのように話されるかを知る)
② 学校で習う文法や語彙の知識、読解力も重要、会話実践とのバランスを取る
③ 話す機会を持ち自分の弱みを知る
③「英語力」だけでは話せず、「コミュニケーション力」も必要
④ 話すときの完璧主義は捨てる
⑤ ネイティブと対等の意識(タメ口の意識)を持つことで話しやすくなる
⑥ 英語圏の文化を理解し、自分も合わせる努力をする
⑦ 自分と性格が似てそうなの人の英語を真似する
今回お伝えしたことは私の経験に基づいているため、すべての学習者に当てはまるわけではないですが、もし何か学習を向上させるための気づきを得ていただけていれば幸いです。
日本人バイリンガル講師の多くはこのようにそれぞれ違った英語学習の経験をしています。そして自らの経験だけでなくこれまで教えてきた方々のデータも基に、最適な学習法やモチベーションの維持の方法を提案することができます。学習が伸び悩んでいる方や、早急に英語力の向上が必要な方はぜひ一度、イングリッシュビレッジのプレミアムコーチングや24/7Englishのカウンセリングでバイリンガル講師ご相談ください。
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執筆者: 吉田 翔平 ― バイリンガル英会話コーチ 英会話コーチング歴6年 アメリカ在住2年 日本の外国語大学にて英米語を専攻、卒業後渡米。アメリカ在住時は日常生活やボランティア活動などを通じて現地の人々の信条や文化を学び帰国。18歳まで全く英語が話せなかったが、ネイティブスピーカーに深く受け入れられる存在になれた学習経験を共有したく英会話コーチになる。現在は帰国後出会ったアメリカ人パートナーと日米の文化を毎日すり合わせながら生活中。 |

