「英語学習が続かない」時の対処法
2025.08.01
「参考書を買ったけど、買っただけ」「アプリは数日やってみたけど続かない」
こんな経験はないでしょうか?
モチベーションは英語学習にとって一番大切な要素です。しかし最初しかモチベーションがなかったり、一度でも学習に対する意欲が薄れてしまったりするとそれを取り戻すことは容易ではありません。多くの学習者がそこで諦めてしまうのが実情です。仕事や子育てに忙しかったりすると、なおさらモチベーションを維持することは難しいかもしれません。しかし、英会話が上達する人はほぼ全員毎日コツコツとトレーニングを継続できています。
英語上達には自分の性格や行動パターンをよく知り、学習を何としても継続する術を身に付けることが必要です。今回はよくあるモチベーション低下のパターンを例に、それぞれの対処法や持つべきマインドセットなどをお伝えいたします。
1.最初しかないモチベーション
「やってみよう」と思って手を付けたものの、すぐに続かなくなってしまう方はどうしてそうなのかと自問することもあるかと思いますが、以下に当てはまる気持ちがあるでしょうか?1つでも当てはまる方はこの後紹介する考え方を習得するとモチベーションが持続しやすくなります。
「単語を覚えてもキリがない」
「文法って意外と大変」
「発音が難しすぎる」
「こんな簡単なことも英語にできない」
「私の文章はなんて幼稚なんだろう」
「講師も何言ってるか分からないし、できるようになる気がしない」
あてはまった項目が多かった方は、一言で言うと「先が遠い」と感じているということかもしれません。
このように考えてしまう日本人学習者が多いのは、おそらく学校教育において英語を「理解する・訳す」ことを長らく続けていた実績があるからだと思います。「6年も勉強したのに!」と考えてしまう方は、「英語を理解する技能と話す技能は全く別の物」ということを心に留めておくとよいでしょう。
例えば野球の試合を毎週観戦しているからと言って、プロ野球選手のようにプレーができるわけではないと思います。プロ野球選手が積んできた努力は並大抵のものではないはずです。ただルールを学ぶだけではなく、実際に毎日体づくりをしたり、プレーをしたりすることも上達には不可欠です。スポーツを上手くなりたいときに取るアプローチで英語を練習していくと、毎日欠かさず練習することの意味が見えモチベーションに繋がります。筋肉が一日にして成長しないように、英語力も一日では違いが見えません。ぜひ会話という練習試合に出つつ、自身に必要な練習メニューで毎日トレーニングをしてください。自分に必要な練習メニューを診断して作成してくれるのが英語コーチングです。効率よくトレーニングをしていきたいのであればコーチング受講も検討することをお勧めいたします。
2.センスがないと感じる
英会話をスポーツのアプローチで練習していくと、もしかすると「私はセンスがないのかも」と感じてしまうことがあるかもしれません。「やっても無駄」と思いながらモチベーションを保つことは非常に難しいです。しかし、英語学習においては正しい方法で練習し続ければ誰でも上達できます。
スポーツの世界では生まれながらに持っている運動神経の有無で出せる結果が変わってくることはあります。正直に申し上げると、英語も生まれながらにセンスを持っている人は存在します。確かにそういう方たちはネイティブスピーカーの発音を真似たり、英語の語順を習得したりするのが早いです。しかし、早さを求めないのであれば誰でもセンスを努力でカバーすることができます。運動音痴の人が大谷翔平のようなプロ野球選手になることは難しいかもしれません。しかし社会人野球チームで活躍できるようになるぐらいなら、ゴールにしても現実的ではないでしょうか?これと同じように、英語もすべての人がネイティブ化しなくてはならないわけではありません。地球上すべての事柄を英語で表現しなければいけないわけでもありません。まずは「自分が伝えたいことが相手に伝わる英語」をゴールにすることで、取り組まないといけないことが見えてくるはずです。目の前のできることからコツコツとクリアしていくことが上達への近道です。自分の目の前のことが何かわからないと感じる方は、一度英語を第2言語として習得した方にどんなことをしたのか相談してみることも検討してみるとよいでしょう。
3.上達が感じられない
英会話に行ったり、参考書やアプリを使ってみたりしたけれど一向に上達が感じられないという方は、まずは200時間の学習時間に到達するまで耐えてみましょう。一般的に上達が感じられるぐらいレベルアップするためには200時間の学習量が必要と言われています。なかなか上達せずモチベーションが下がってきている方は、「それぐらいかかるもの」と思って少し気楽に学習してみるのも手かもしれません。200時間に到達する目安は、1日1時間勉強したら200日なので約6カ月強、30分であれば倍なので1年と数カ月ということになります。ここまで頑張ってみて、それでもダメな場合は学習方法が効果的でない可能性があるので、一度プロに相談することをお勧めします。もしもっと短期間で上達したいと思う場合は、早く200時間に到達するために1日に英語に触れる時間を増やして調節する必要があります。過去の記事「日常を英語環境に変えて学習を自動化」も参考にしていただき、ぜひ英語に触れる時間を増やしてみてください。
4.勉強する時間が取れない
お仕事や家庭のことで忙しく、英語学習に充てる時間がないとお悩みの方も多いです。学習を始めてみたものの、スキマ時間に教材や音源を開く心理的なハードルが高く手を付けられない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここで時間がなくても伸びる画期的な方法をお伝えできればいいのですが、残念ながら学習時間を取らずして英語力を伸ばすことは困難です。3章でお伝えした通り、英語力は学習時間に比例します。したがってどんなに時間がない方でも、英語力を伸ばしていきたければ何かしら継続して学習する習慣をつける必要があります。時には日常の何か1つを諦めて英語学習に充てる必要があるかもしれません。モチベーションを保ちながら英語学習を続けるためには、時としてそれなりの覚悟と熱意が必要です。
モチベーションを保つということに関しては自身の性格や傾向を知っておくことも大切です。例えば本を読むことが苦手なのに「どこかでよい方法と聞いたから」という理由だけで頑張ろうとすると、途中でモチベーションが著しく下がってしまう可能性があります。本を読むことも大切ですが、自分が続けやすい学習方法を見つけて実践した方が継続と、最終的な学習時間の確保に繋がります。
ただ英語上達までの時間が限られている方は、学習の内容を見極め、質を良くしていくことが効率的に英語力を上達させる鍵となります。タイムリミットがある中で学習をされる場合は、自身に合った学習法を実践しつつ今必要なことを効率よく吸収していく必要があります。しかし自分に最もあった学習法を見つけることは難しいかもしれません。もし仕事が忙しいけれど緊急に英語力を伸ばさないといけないなどの場合は、英語コーチングを受けて学習方法とモチベーションをコーチに管理してもらうことをお勧めいたします。様々な学習法については過去のいくつかの記事で紹介しています。ぜひ目を通していくつか試してみてください。
終わりに
今回はモチベーションの低下の要素と解決のための考え方をお伝えしました。英語学習は一度やって終わりではなく、一生続くものです。そもそも終わりがないと考えれば、日々できることを少しずつ増やしていくだけというシンプルな考えを持てると思います。先は長く見えるかもしれませんが、毎日続けていれば運用できるようになるのは意外と早いものです。モチベーション第一で続けていきましょう!