英会話のフリートークは本当に効果ある?

タイプ別最強学習法

テキストを使って英会話レッスンを進めるスクールが多いですが、学習者の目的に合わせたレッスンという意味では実践的なフリートークを主とするレッスンも効果的です。しかししっかりと準備をして、学習意識をもってフリートークのレッスンに臨まないと十分な学びにならないケースもあります。フリートークで実践英会話を鍛えるための学習法を、準備とレッスンの受け方の観点からご紹介します。

フリートークの準備

テキストを使ってレッスンを受講している場合は、レッスン受講に向けて予習をするなど分かりやすく準備することができますが、フリートークというと「自由」にするために特に準備をしないという方が多いと思います。しかしフリートークにおいても事前準備をすることでレッスンを大幅に効率化することができます。

フリートークの準備の方法を二つ紹介します。

 

話のネタを詳細に準備しておく

何も準備しないでフリートークのレッスンを受けて、最近会ったことについて質問されて答えたり、最近の時事ネタについて話すだけで終わってしまうという経験をされた方もおられるのではないでしょうか?楽しく会話をするということを目的としているのであれば良いレッスンになるでしょうが、果たしてその会話は自分の英語学習の目的にマッチした内容になっているでしょうか?

仕事のためのビジネス英語、海外在住のための日常会話、留学のためのアカデミックな英会話など様々な目的があります。その目的に合わせた話のネタをしっかりと準備しておく方が、目的にマッチした実践的な英会話の訓練になります。

また、実際の会話では常に相手が気を使って質問をしてくれるわけではありません。健全な英会話コミュニケーションには自分から発話するスキルが必須になります。話のネタを持っておくことにより、自発話の訓練もできるようになります。

 

例えば、以下のように話の内容を準備するのはいかがでしょうか?

 

目的:仕事のためのビジネス英語

ネタ① 自分が現在関わっているプロジェクトの説明 (進捗、問題、解決策など) をする。

ネタ② 自社が売っている商品やサービスの説明をする。

ネタ③ 自分のキャリアで経験したことを解説する。

 

目的:海外在住のための日常会話

ネタ① 自分の趣味について説明する。相手がやってみたいと思えるような説明を心がける。

ネタ② 気になったニュースについて自分の意見を用意しておく。

ネタ③ 日本の特徴の一つについて海外出身者に説明する。

 

目的:留学のためのアカデミックな会話

ネタ① 自分の専門分野について概要を説明する。

ネタ② 今自分が関わっている特定の研究について説明する。

ネタ③ 留学した際の自分の展望を説明する。

 

一語一句準備する必要はありませんが、自分が話したいことを準備しておくことで自発話の訓練ができます。また、話した内容について講師に質問してもらう、分かりにくかった場合は修正してもらう、ということをお願いしておくことでフリートークから自分の目的にマッチした会話においてしっかりと英会話学習につなげることができます。

レッスンの前に5分で自分が話したいことを準備しておくだけで、フリートークの会話内容の質を向上させることができます。

 

講師に対する質問を準備する

自発話も重要ですが、健全な会話の中では相互に質問をすることが重要です。コミュニケーションは情報の交換が目的の一つです。自分から一方的に情報を伝える、一方的に質問されて情報を抜き出されることに終始する会話は健全な英会話ではありません。このため、どのような目的を持っていたとしても相手に質問をする訓練をしておくことはとても重要です。

ではどのような質問をすればいいでしょうか? “Do you know 〇〇?” “What do you think about 〇〇?” のような自分が話したい内容に関連して相手の意見や考えを聞き出す簡単な質問から始めます。その後、相手の回答に対して、“Why do you think that?” “How did you learn that?” など、詳しく説明してもらうような質問がおすすめです。レッスンで使う会話のネタを考えるときに会話の流れをある程度予測して質問を準備しておいてください。健全なコミュニケーションとしての英会話を、適切な質問の練習で実践的に訓練することができます。

 

フリートークレッスンの効果的な受講方法

レッスン受講というと「教えてもらう」という意識が強くなってしまい、レッスンが受け身になってしまうことが多くあります。しかし常に受け身では効果的に英会話力を訓練していると言えません。一般的にフリートークは最低限意思の疎通が取れていればいいというイメージを持たれがちですが、英会話のレッスンとしてのフリートークは学習の最大化を目指さなければなりません。フリートークから英会話上達を達成するために必要なレッスンの受け方をご紹介します。

 

レッスン毎の学習目的を講師に伝える

フリートークのレッスンで話すだけで終わってしまって、このレッスンで何を学んだのか明確に言えない、という状況はほとんどの方が経験されたことがあると思います。レッスンを受講する側から明確にレッスンの学習目的を伝えることで、毎回のレッスンで学べたことを自分も認識することができます。

自分で何を学習目的とすればいいか分からない場合も、優先的に何を学べばいいかを講師に聞いてみてください。レッスンの最初の方で少し会話をした後なら学習目的を提案してもらえるはずです。以下のように講師に学習目的を伝えてみてください。

少し話をした後に、何を優先して学べばいいか教えてほしい。

Please tell me what I should prioritize in my English leaning after we talk a little.

発音の練習をしたい。特にRを直してほしい。

I want to work on pronunciation. Especially, I want to correct my R sound.

もっといい言い方があれば教えてほしい。

I want to learn better words or phrases for what I am describing.

レッスン毎に予め学習目的を共有しておくことで自分自身も学びも意識できますし、講師にとっても矯正ポイントが明確になり教えやすくなります。

 

積極的に矯正される

レッスンをしていると、会話の中で出てきた発音や文法を講師から矯正しているのに「伝わったからいいや」と思ってそのまま次の話に進んでしまうケースをよく見ます。ずっとこれを繰り返していると、せっかくの学ぶ機会を見逃してしまいます。もちろん講師側から一旦それを止めて受講生に矯正を受け入れてもらうよう働きかけることはできますが、次の話をし始めていると止められるのもつらいのではないでしょうか?講師から矯正が入ったら、矯正を受け入れて文やフレーズを繰り返すことがフリートークからの学習には必須です。

フリートーク内の矯正は、自分が話すことに集中しすぎていると聞き逃してしまうかもしれません。自分が言ったことを講師が理解したことを示すためのやり取りと感じてしまうこともあります。そのため、矯正を聞き逃さないように注意しておく必要があります。以下のような例が考えられます。

自分:I visited to Italy last years.

講師:Oh, you visited Italy last year.

上記の例では、他動詞のvisitにtoを付けてしまったこと、無意識にyearを複数形にしてしまったことを矯正されています。このような細かい部分に気づけなかったとしても、講師からの返答においては矯正されているかもしれないことを常に意識して、繰り返すようにしましょう。

自分:I visited to Italy last years.

講師:Oh, you visited Italy last year.

自分:Yes, I visited Italy last year.

このように矯正を自分の発話に反映させることができれば、会話自体も先に進みますし自分も学ぶことができます。直された文章をノートにメモすることもおすすめです。フリートークではありますが学習の場でもあるので、メモを取る数秒~数十秒を講師に待ってもらうことは全く問題ありません。

 

分かったふりをしないで聞き返す

実践英会話と考えると、レッスン自体を本番のように考え、分からないことがあっても内容を推測して会話を継続される方も多くいます。もちろん本番の英会話のシチュエーションでは細かい部分まで完全に理解して会話するというのは上級者でなければ現実的ではないかもしれません。しかし、レッスンの場という有利性を存分に生かして、理解が曖昧な場合や新しい言葉に関しては積極的に質問することが学びに繋がります。

〇〇ってどういう言う意味ですか?

What do you mean by 〇〇?

・・・ってことですか?

Do you mean・・・?

これらの質問を使えるとフリートークの中での学びが増えていきます。

また、英語という言語を使った会話では日本語よりも聞き返しが頻出するということも意識していただくと実践的な英会話に繋がります。例えば、canとcan’tの違いなど、ネイティブ同士の会話でもシンプルに聞き間違えてしまいがちな音も多くあります。また、“Do you mean・・・?”に関しても、意味の確認として本番の英会話でも多用します。

分からないことをしっかりと聞き返すことこそ、実践的な英会話の訓練になります。

 

まとめ

フリートークは実践的な英会話を上達させるために効果的なレッスンです。その効果を最大化するためには、受講する側としての準備と受講する際の意識が重要になります。今レッスンを受けられている方、これからフリートークのレッスンの受けようと思われている方は、本記事の内容をできることから始めてみてください。フリートーク英会話レッスンの本当の効果を感じることができるようになるはずです。

フリートークレッスンに興味がある方には、イングリッシュビレッジのネイティブ講師によるレッスンがおすすめです。ネイティブ講師を独り占めできるマンツーマンレッスンを格安で受講できるので、気になる方は無料体験レッスンにお申し込みください。

執筆者:

辻 賢太郎 ― バイリンガル英会話コーチ

英会話コーチング歴8年 アメリカ在住11年 TOEIC990点

アメリカの4年制大学でApplied Computingの学位を取得。大学卒業後は日本のIT企業で7年勤務し、学生時代や業務内で英語を教えていた経験を活かすために英会話コーチに転職。海外在住経験やビジネスで英語を使った経験をもとに、英会話コーチとして200人以上の受講生の英会話目標達成をサポート。

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