間違いやすい英語:数字とフレーズ
2025.07.03
日本人が英語圏の国に行くと予想しない部分で英語に躓くことがあります。よくあるのは数字の使い方に戸惑うこと、考えもしなかった英語の簡単な間違いをしてしまうことです。数字は万国共通ですが、言語によって位の変わり方、略し方が違うので瞬時に英語で聞いて理解できるようになるまでは少し注意が必要です。英語で生活・仕事をする際、数字の話は避けられません。ここでは数字についての予備知識と間違えやすい英単語の使い方をご紹介します。
目次:
1 数字
1-1 等分・分の
1-2 倍・回数
1-3 4桁は2桁ずつ
1-4 大きい数字
3 まとめ
1.数字
西洋人は数えられる物なのか数えられないかに差をつけますが、数字をあまり細かく言わず、ざっくり等分で考える傾向にあります。1/4が基本にあると考えてください。楽譜でも四分音符、八分音符とありますよね。更に同じ数字でも違う言い方をする場合もありますので、慣れるまでは少々厄介ですが、練習あるのみです。
1-1.等分
時間を言う時も英語では等分で話すことが多いです。私たちは何時半とは言いますが何時四半とは言わず大抵10時15分、45分等と正確に分を数字で言うのに対し、英語だと時計を4つに区切ってquarter past ten, quarter to elevenと言うのが一般的です。10時50分は ten fifty とも言いますが、ten to elevenとも言います。pastと言っているかtoと言っているかで時間が全然違ってしまうので聞き間違えの無いように注意が必要です。分数を言う時分母を先に言うのではなく、英語ではa third, two-thirdsの様に分子から言います。3/4はthree-fourthsともthree-quartersとも呼びます。そして75%と言うよりthree-quartersと言う表現法を好みます。
分数 |
|
1/2 |
a half, one half |
1/3 |
a third, one third |
2/3 |
two thirds |
1/4 |
a quarter, a fourth |
3/4 |
three quarters, three fourth |
1-2.倍・回数
倍数や回数をいう場合も特別な言い方をする場合があります。幾つかのパターンを知っておくと、ちょっとした時に戸惑うことが少なくなるので、以下の表から見ていきましょう。
1 |
single, first, once |
1.5倍 |
one and a half |
2倍、2回、2重、 |
double, second, twice, two times, twofold |
3倍、3回、3重、 |
triple, third, thrice, three times, threefold |
4倍、4回、4重 |
quadruple, fourth, four times, fourfold |
5倍、5回、5重 |
quintuple, fifth, five times, fivefold |
6倍、6回、6重 |
sextuple, sixth, six times, sixfold |
7倍、7回、7重 |
septuple, seventh, seven time, sevenfold |
8倍、8回、8重 |
octuple, eighth, eight times, eightfold |
9倍、9回、9重 |
nonuple, nineth,nine times, ninefold |
10倍、10回、10重 |
decuple, tenth, ten times, tenfold |
1-3.4桁は2桁ずつ
Thousandと言い辛いせいかthousandと発する事は余りありません。1,500はone thousand five hundredですがfifteen hundredと言う事もあります。西暦2005年はthe year two thousand and fiveですが、twenty oh five(0を“oh”(オー)と発音) と言ったり、2025年をthe year two thousand twenty-fiveとは言わずthe year twenty twenty-fiveと言います。3桁の年数もhundredを省いて593年はfive ninety-threeということが多いです。
電話番号などで数字が重なる時は聞き間違いを防ぐ為に22や222をtwo, twoやtwo, two, twoとは言わずdouble two, triple twoと言います。James Bond映画007はzero zero sevenではなくdouble oh sevenと読みます。上の2005でも出ましたが、Zeroと言いにくい為、零の事をアルファベットのOで発音したりします。銀河鉄道999の999はtriple nineなのですが、イギリスでは緊急時の電話番号の999はnine, nine, nineと呼びます。アメリカでは911が緊急時の電話番号ですが、こちらもnine, one, one といいます。Nine eleven と言ってしまうと、2001/9/11の事件のことになってしまいます。
緊急時の電話番号の例を除いて、3桁や4桁の数字は2桁単位に分けることが多いので慣れておくことがおすすめです。
1-4.大きい数字
1000迄の単位は同じですが、それ以上になると位が変わってきます。日本語では4桁ごと位が変わりますが、英語では3桁ごと位が変わるので、thousandは大台なのです。そして10,000はten thousandですがten K やten grandと表現することもあります。Kはkiloに由来しています。
3桁単位で考えることに慣れることは難しいですが、自分がよく使う単位の数字について、日本語の数字と英語の数字の変換の基準を持っておくことがおすすめです。以下の表を参考にしてみてください。
日本語 |
英語 |
略称 |
||
一万 |
10,000 |
ten thousand |
10K |
10 grand |
十万 |
100,000 |
one hundred thousand |
100K |
100 grand |
百万 |
1,000,000 |
one million |
1M, 1MM |
|
千万 |
10,000,000 |
ten million |
10M, 10MM |
|
一億 |
100,000,000 |
one hundred million |
100M, 100MM |
|
十億 |
1,000,000,000 |
one billion |
1B |
1 yard |
一兆 |
1,000,000,000,000 |
one trillion |
1T |
2.意外と使っている間違い英語
以下に幾つかよくある英語の言い間違いを紹介します。ちょっと恥ずかしい言い間違いもあるので気を付けてくださいね。
年賀状で見かける挨拶文A Happy New Year! ですが、その前にI wish youかWishing youをつけないと変なフレーズに見えてしまいます。因みに「良いお年を」も「新年おめでとう」も(Aを付けずに)Happy new yearなので、大晦日も元旦もHappy new yearと挨拶します。
日本では、ハンバーグとハンバーガーは別物ですが英語ではHamburgというと地名(ハンブルグ)を思い浮かべてしまいます。ハンバーグについてはhamburger steak もしくはHamburg steak というとわかってもらいやすいです。それでも知らない人は知らないので、ハンバーグが好物の人は説明する方法を考えておくといいかもしれませんね。
質問に同意してもYesは使わない時があります。「去年香港に行った時にルーシーを訪ねてなかったのね」Oh, you didn’t visit Lucy when you went to Hong Kong last year.と言われた場合、日本語だと「うん、訪ねなかった」なので、ついYesと答えてしまう人もいますが、訪ねてなかったら答えはNo, I didn’tです。否定疑問文に同意する場合にyesと言ってしまうと訪ねたことになってしまいます。YesとNoを間違えることが不安な場合は、同意するときはright、否定するときはactually…から始める癖をつけておくのもおすすめです。
後ろ前に服を着てしまったらYou are wearing your T-shirt back to front、裏返しに来てしまったらinside outですが、紙の裏側・裏面と言いたい時にOn the backside of the paper…と言うとクスっと笑われてしまいます。Backsideはお尻なので、back of the paper若しくはother side of the paperと覚えてください。因みにPTOはPlease turn overの略で裏面にも何か書いてある時に使います。
「暑いです」と言いたい時にI’m hot.と言ってしまうと「私はセクシー」と聞こえてしまうので振り向かれてしまいますのでIt’s hot in here!と言ってください。基本的に時間や天気の話をする場合はitが主語になりますので、このルールを覚えておくと要らない間違いを回避できます。
日本語は単数で考え英語は複数で考えます。What kind of animals do you like? の質問に対して「猫が好きです」と返したい場合I like a cat.と答えずI like cats.と答えます。単数複数で文法が変わらない事になれているので、ハードルは高いように見えますが、逆に複数で考える時の方が多いと覚えておくと良いかもしれません。
海外に行ってエレベーターに0やGが階数で表示されているのを見たことがありますか?イギリス式の階数の数え方ですね。日本語の1階は英語でGround floorで、2階はfirst floorなので、1階に行きたいときは0かGと覚えておいてください。
標識でToiletと書いてありますが、toiletと言う言葉を図面でも見ていない限り実際発することは滅多にありません。トイレがどこかを聞きたい時はWhere is the loo/bathroom?とかWhere is the ladies/gents?と聞いてみてください。
3.まとめ
単位が違うため100Kと聞いて直ぐに 「十万」と理解できる迄少々時間はかかりますが、表を見ながら練習してみてください。数字表を見ながら先ずは声に出して言い、レッスンで講師と時間、歴史、生年月日、自分の履歴、物価等について数字を使いながら会話をするのが手っ取り早く身に着く方法です。例えば海外旅行の思い出についての会話で、いつ行ったのか、その時の旅費はいくらだったのか、物価は日本に比べてどうだったのかを説明するのはいかがでしょうか?講師からの質問に難なく答えられるようになるまで練習してください。否定疑問文を使った会話の練習、複数で考える練習もおススメです。