Hi, everyone! 皆様お元気ですか。日本ではまだまだ寒い日は続いているとは思いますが、ここLAでは日中は太陽が眩しく、暑い日もちらほら出てくるようになりました。

さて、皆様。アメリカで最も人気で影響力があるスポーツはご存知でしょうか？野球、バスケットボール、サッカー、テニス、ゴルフ・・・色々ありますが、やはりダントツ人気はフットボール(日本では通称アメリカンフットボール)です！

アメリカでは、北米4大プロスポーツリーグと呼ばれるNFL(フットボール)、MLB(野球)、NBA(バスケットボール)、NHL(アイスホッケー)の中でも極端にフットボールが人気となっています。大手世論調査会社の調査によると、フットボールは1968年に野球の人気を上回り、それ以降全米一番人気スポーツの地位を不動のものにしているようです。TV放送でも、NFLは極めて人気が高く2019年の年間視聴率TOP50のうち41番組、TOP10のうち7番組がNFLの試合という結果でした。

NFLのシーズンとしては8月のプレシーズン、9月第1週～12月の第4週にかけての17週のレギュラーシーズン、レギュラーシーズンから選出された成績上位のチームによる1月のプレーオフ、そして2月第1日曜に行われる優勝決定戦となっています。

そんな中、先日2月2日にNFLの優勝決定戦である「Super Bowl」がフロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで開催されました。今回のWhat’s Up LAでは、このSuper Bowlに関してお届けしたいと思います。

毎年2月上旬の日曜日に開催される「Super Bowl」はNFLの優勝決定戦であり、アメリカ最大のスポーツイベントと言われています。200以上の国と地域でテレビ中継され、特にアメリカでは毎年年間最高視聴率を記録するなど、きわめて注目度の高い行事となっています。今回の視聴率は41.6%であり、視聴者数は9990万人、実にアメリカ人口の約3分の1は視聴している事になります。

アメリカ国民にとって、最も楽しみなこのSuper Bowlが開催される日は、友人を招いてホームパーティを開き皆で観戦したり、スポーツバーに行って観戦したりします。年間で感謝祭に次いで2番目に食料が多く消費される日とあって、地域のスーパーマーケットやピザデリバリーも忙しい1日を迎えます。

旦那のJimmyもかなりのNFLファンでありまして、シーズン中の試合は、家のTVや携帯のNFLアプリにかじりついて見ているのですが、今回のSuper Bowlでは、家の近くのバーに行き、バーにいる方達と共に試合観戦を致しました。

肝心の試合はというと、今回の対戦はKansas City Chiefs VS San Francisco 49ersでありましたが、31対20でChiefsの勝利！となりました。前半戦は10対10で両者互角の争いでしたが、後半戦に入ると49ersが10得点を上げ、逃げ切ると思いきや、その後Chiefsが21得点を上げて勝利、という最後まで分からない展開でした。

個人的に印象に残った事として、ChiefsのヘッドコーチであるAndy Reidは御年61歳で1999年からNew England Patriots、2013年からKansas City Chiefsと実に20年以上に渡るヘッドコーチ歴のある名将なのですが、ヘッドコーチに就任して21年目にして、初めて悲願のSuper Bowl初優勝を成し遂げたとの事。今まで、レギュラーシーズンでは歴代6位の勝ち星を上げており、幾度もチームをプレーオフに導いていましたが唯一Super Bowlでの優勝が無かった為、「殿堂入りにふさわしくない」という批判も絶えなかったようです。今回の優勝は、長年の批判や疑念を払拭し、真の名将に相応しい結果となりました。ちなみに、ヘッドコーチのキャリア21年目でのSuper Bowl初優勝はNFL最長記録だそうです。

試合のハイライトは、こちらの動画でチェック出来ますので、どうぞご覧下さい！

また、Super Bowlには試合以外にも、前半と後半の間に行われる「ハーフタイムショー」と試合の合間に流れる企業CMが毎年大注目され、エンターテイメント大国に相応しく今年も豪華絢爛のショーとCM合戦が繰り広げられました。

まずハーフタイムショーに関してですが、毎年世界的に活躍していて人気がある旬の音楽アーティストやミュージシャンが選ばれ、ハーフタイムにライブショーを行います。世界中でテレビ中継され、アメリカでは毎年年間最高視聴率を誇る番組なので、このハーフタイムショーはアーティスト達にとっても非常に名誉で権威のある舞台となっています。

過去のハーフタイムショーに出演したアーティストをみても、Michael Jackson、Paul McCartney、Stevie Wonder、U2、Prince、Madonna、Beyonce等、名だたるミュージシャンが出演している事が分かります。驚くべき事として、なんとこのハーフショーの出演料は一切支払われません(但し、移動費、宿泊費、舞台装置などにかかる諸費用は支払われます。)！！！先程述べた通り、名誉で権威のある舞台である事、また注目度の高さにより、その後の仕事にかなり影響が出てくる事になるので、ノーギャラでも皆こぞって出演したいようです。実際、出演後に出演アーティストの曲の売り上げがかなり上がったり、ツアーの収益が上がったり、その広告宣伝は信じられない程の効果を発揮するようです。

今年のハーフタイムショーのヘッドライナーは、プエルトルコ系アメリカ人を両親に持つJennifer Lopezとコロンビア出身のShakiraという、ラテン系二大歌姫の豪華共演でした。「ラテン系女性である私達二人が、Super Bowlのヘッドライナーを務めるのは、とても意義のある事だと思う」とJennifer Lopezが事前の記者会見で語った通り、現在のアメリカにはびこる「人種の分断」に立ち向かい、アメリカで生きる人々と多様性の存在を堂々とアピールした圧巻のパフォーマンスでありました。

Jenniferは、日本でも絶賛上演中の映画「HUSTLERS」でも披露しているポールダンスや、娘のEmmeとの歌の共演、Shakiraは自身のルーツに敬意を表するダンスの披露やギターとドラムの演奏等、沢山の見どころがあるハーフタイムショーの様子はこちらでチェックして下さい！

ハーフタイムショーと同様、注目の的となるCMですが、毎年企業はこのSuper Bowlの番組中に流れるCMをSuper Bowlバージョンとして、特別にCMを制作します。なんと今年のCM放映権料は、30秒560万ドル(約6億円)だそうです。これは、Super Bowl史上最高額を記録し、もちろん世界で1番高額な放映権料となります。放映後に、インターネット上でCM人気ランキングが発表されたり、翌朝のTVニュースやワイドショー等でも取り上げられるなどかなり影響力があり、企業アピールや商品の売り上げに繋がるので各社のCM制作にもかなり熱が入ります。

ここで、いくつか話題になったCMをご紹介します！

【Google】

Google Assistantを使って年老いた男性が「忘れない方法」と入力し、亡き妻の写真をサーチ。好きだった映画を再生したり、二人の思い出を振り返るCM。全米が涙しました。

【Amazon】

アメリカの人気トーク番組の司会者であるEllen DeGeneresと、パートナーであり女優のPortia de Rossiが登場。Amazonが開発したAIアシスタント”Alexa”に外出前に「ヒーターを消して」と頼む所からスタート。Alexaのいない昔はどうだっただろう、と想像が膨らむというストーリー展開になっています。

【Facebook】

Facebook初のSuper Bowl広告でした。俳優のSylvester StalloneとChris Rockが出演し、映画「Rocky」でも登場する有名なシーンのパロディが描かれ、力強いCMとなっています。

【Jeep】

俳優のBill Murrayを起用したCMでは、1993年に制作されたBill主演の映画「Groundhog Day(邦題は“恋はデジャ・ブ”)」のパロディでした。映画の中に出てくる「Groundhog Day」とは、アメリカやカナダで毎年2月2日に催されるGroundhog(Woodchuckとも呼ばれる最大級のリス科の1種である動物)を使った春の訪れを予想する天気占いの行事なのですが、奇しくも今年の2月2日はSuper Bowlの日と重なってしまいました。アメリカ国民の大半は、Super Bowlに視線が注がれますが、CMにも登場するGroundhogが「Groundhog Day」にも注目してほしい、と言わんばかりの存在感をアピールしているのが印象的です。

【PLANTERS】

100年以上の歴史があり、「Mr.Peanut」のキャラクターでも知られるアメリカNo.1のナッツブランド「PLANTERS」。Mr.Peanutが事故に遭い、仲間を助けるために自ら犠牲となり死亡したという設定になっており、CMはMr.Peanutのお葬式の場面からスタートします。Kool-Aid Man(アメリカで昔から子供向けの粉末ジュースとして親しまれているKool-Aidのパッケージに描かれているキャラクター)が涙を流し、その後そこから芽が出てBaby Nutが誕生する、というストーリーとなっています。

【Cheetos】

1990年前後に一世を風靡し、「U Can’t Touch This」の曲でも知られるMC Hammerが登場。CMに出演する俳優が、Cheetosを食べて汚れた手になる度、MC Hammerが「Can’t Touch This」と言いながら何度も登場してくるコミカルな内容となっています。当時を思い出す服装も要チェックですね。

【Rocket Mortgage】

住宅ローン契約をオンラインで手軽に完結出来るサービスが売りのRocket Mortgageが、TVドラマ「Game of Thrones」や映画「Aquaman」で知られる俳優Jason Momoaを起用してのCMを披露。ワイルドで屈強な姿が特徴のJasonですが、パパラッチから逃れて自宅に帰宅するシーンから始まります。「家で快適にくつろぐ事と同じような家のファイナンス」をモットーにしているRocket Mortgageですが、Jasonも家でどのようにリラックスするかを示していき、衝撃な姿になっていくというユーモア溢れる内容になっています。

渋谷青山校、横浜校の講師Isaac先生は、コミコンでJason Momoaと一緒に写真を撮る等かなり彼に注目しています(風貌もどこか似ている気がします)。是非、Isaac先生にもCMの感想を聞いてみて下さいね。

いかがでしたでしょうか？スポーツとエンターテインメントの一大イベントであるSuper Bowlの魅力が存分に伝わったかと思いますが、海外の文化や行事などに興味が沸き、そこから英語、英会話の学習に繋がっていく事もあるかと思います。今の時代、インターネットで調べたりYou Tubeを鑑賞したり、便利に手軽に情報を得る事も出来ます。分からない事などがありましたら、是非レッスン内に先生方にも聞いてみて下さいね！

それでは、今回のWhat’s Up LAはこの辺で。また、次回お目にかかりましょう！Have a good day!

Satomi Yoshida Caprio