こんにちは！
イングリッシュビレッジ新宿・日本橋校のYukoです。

前回の「リスニングが得意・苦手とはどういうことか？考えられるふたつの原因 -1-」では、英語の音に慣れていないからリスニングが苦手なタイプについて書きました。

英語の音が全然聞き取れなければ話がわからないのは当たり前です。ただ、全部聞き取れれば話が全部わかるのかというと、そういうわけでもありません。

今回は、話の流れが掴めないために相手の言っていることがわかりづらくなる場合について考えてみましょう。
英検やTOEIC、TOEFLといった検定試験のリスニングでも大切なポイントとなっています。
受験する人はしっかりと押さえておいてください。

同じフレーズでも前後関係で意味が変わる

日本語で考えてみましょう。
日本人がよく使うフレーズに「大丈夫です」というものがあります。
日本語を学び始めた外国人でも知っているでしょう。

しかし、その意味するところは、前にどんなフレーズがあったかによって変わるのではないでしょうか。

具合が悪そうな人に「大丈夫ですか」と聞いた返事であれば、体調に問題はないということになります。

コンビニのレジで「お箸ご入用ですか？」と聞かれて「大丈夫です」と言ったなら、要らないという意味です。

お店の前に自転車を置いてもいいですかと聞いたなら、「大丈夫です」は許可を与える言葉になります。

お店のレジで「有料の袋ご入用ですか？」と聞かれたときの返事なら、「必要ない」という意味です。

別に日本語が難しいわけではありません。人間の言葉なら、どこの国の言葉にもある現象です。

もちろん英語でも同じことが起こります。

聞き取れないところで止まらない！聞き取れるところにフォーカスせよ

どんなに勉強が進んでも、知らない単語や聞きづらい発音に出会うことはあるでしょう。そんな時、そこで止まらないことです。先を聞き続ければわかる可能性が高いからです。

わからない部分を方程式のXだと思ってみましょう。式の全体を見なければ、Xを割り出すことは不可能です。

相手が結局何を言いたいのか、全体的に把握するつもりで話についていってみましょう。意識を変えるだけでも聞こえ方が変わることがあります。

人間の話にはすべて文脈があります。外国語でも同じことです。

質問に答えるには文頭に注意

会話がかみ合うためには、聞かれていることに返事をする必要があります。
そのためには、文脈をとらえることのほかに、ある詳細に気を配る必要があります。

たとえば、

１Did you drink beer yesterday?
２Have you ever drunk beer?
３Can you drink beer?
４When did you drink beer?
５Where did you drink beer?
６Why did you drink beer?
７Who did you drink beer with?
８How was the beer?
９How much was the beer?

これらの質問に対する答えはすべて違ってきますよね。
Yes/Noで答えられる質問もあれば、そうではない質問もあります。
質問にストレートに答えるなら、文頭をしっかり聞くことが不可欠です。

Yes/No で答える質問の場合は、文頭がdo, does, did, be動詞、助動詞(助動詞としてのhaveも含まれます)で始まっているはずです。

一方、いわゆる５W１H(What, Who, When, Where, Why, How)で始まっている疑問文には、Yes/Noで答えることはできません。

ただ、現実の世界ではストレートに答えない場合もよくあります。
Did you drink beer yesterday?（昨日ビール飲んだ？）と聞かれて、Yes/Noで答えるとは限りません。
Why do you ask me that? （なぜそれを聞くの？）と返すかもしれません。

Where did you drink beer?（どこでビールを飲んだの？）
という質問にしても、I don’t remember. （覚えてない）と答えるかもしれません。

英語の検定試験でも、このような現実をシミュレーションした出題が増えています。
対策としては、やはり頭を固めないで、普通に全体を聞くことに尽きるのではないでしょうか。

Have a great day!
Yuko

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