2020.04.26

☆Mariaの故郷フィンランドについて☆【新宿南口校】

How is it going? I hope you all are doing well😌

皆さん、以前、新宿南口校の講師としてご紹介したMariaを覚えてらっしゃるでしょうか?

Mariaは元々はフィンランド出身ですがその後ベルギーに移住、大学はイギリスの大学を卒業し、その後札幌の大学で勉強。フィンランド語、英語、フランス語、日本語を操れる、マルチリンガル(multilingual)な先生です。Mariaの母国フィンランドの公用語はフィンランド語(Finnish)とスウェーデン語(Swedish)なのですが、Mariaのように英語を母国語のように使える国民も多く、EFという教育機関が発表する「英語が母国語でない国における各国の英語力ランキング」によると毎年上位にランクインしています。そのくらい、国民全体が高い英語力を持っているフィンランド。

今回のブログは、Mariaが13歳まで育ったというフィンランドの英語教育と魅力に迫って書いてみました!

≪なぜみんな英語が得意なの?≫

冒頭でお伝えしたとおり、フィンランドの人達は全般的に英語がとっても上手。旅行で訪れていても、こちらが英語が話せればほぼ問題がないというくらい、皆さん英語が普通に話せるようですが、それはフィンランドの教育事情が大きく関係しているようです。

★フィンランドという国の環境と教育に対する考え方★

そもそも、フィンランドは人口500万人強という小さな国のため、国内のマーケットだけでは経済的に大きな成長はできません。そのためフィンランドではどんな零細企業でも海外進出は当たり前、それには英語は必須、という背景があります。

でもそれだけではありません!

フィンランドでは何よりも国の基本的な概念として『英語教育を含む教育はすべて無償であるべき』という考え方があるのです。小学校から大学院までの学費が無料(!)という、誰でも平等に学べる機会が与えられているのは素晴らしい事ですよね!フィンランド人の5人に4人が、国の教育制度に満足しているという調査結果も出ているそうです。

ただ、そんな英語力の高さで知られるフィンランド人の英語も、かつては「フィングリッシュ」といって笑われていた時代もあったようです。言語学的に言えば、フィンランドの公用語であるフィンランド語と英語とはルーツを異にするので、文法的にも共通性は少なく、発音もフィンランド風にいえばテクノロジーがテクノロギーになったり、I thinkがアイ チンクになったり・・・英語の授業自体も以前は文法やリーディング中心で、学生はテスト勉強に苦しめられる、いわば実践的ではない授業が行われていたようです。(日本と似ていますね💦)

それが今、なぜ英語力を評価される国にまでなったのか。それはフィンランド独自の英語教育法にも秘密がありそうです。

★10年ごとに見直される英語教育のカリキュラム★

フィンランドでは遅くとも小学校1年生から英語教育が開始されます。そして小学校高学年までには英語を流暢に話せるようなカリキュラムが組まれており、大学でも授業をすべて英語で行う大学が増えているのだとか。

教科書も、日本では各地方自治体の教育委員会の権限で選ばれていますが、フィンランドでは出版社と教員とで自由に選出できるとのこと。なので、使うテキストも授業の仕方も先生ごとにオリジナル、更には、第一外国語、第二外国語としての教育のほかに、理科や社会と英語を一緒に学ぶ方法や、選抜英語クラスなどなど、自分に合った勉強法を選べるんだそうです。画一的な日本の教育からしたら目から鱗の教育方法ですね!

近年、日本でもよく言われますが英語はやはり幼い頃から勉強し始めることが大事なのでしょうか?

フィンランドはというと、小学校の初期段階で、基本的な文法などは一通り勉強してしまうそうです。文法をゲームのルールを覚える感覚で楽しいと思えるうちに覚えてしまい、発音や内容などに本格的に力を入れ始めるのは母国語がしっかりとしてくる小学校中学年くらいから。つまり「学校で行われる言語教育」と「英語を使いたくなる動機」を早いうちからつなげて、遊びながら学び、まずは楽しいと感じることが大切なのですね!

ちなみに、フィンランドでは英語は「必修」ではなく、単に数ある外国語学習の選択肢の1つ。小学校から高校までに英語に費やされる授業時間を比較してみると、その授業時間は日本よりずっと少なく、特に高校の場合、日本と比べるとフィンランドはその半分なんだそうです。

その一方で日本と比べて大きな開きがあるのが語彙量。小学校から中学校で使う語彙は日本のそれと比べてなんと10倍。といってもテスト勉強のように暗記を目的としているわけではなく、あくまで目的はたくさんの単語を「浴びて」、触れ合ううちに身につけていく事

このようにフィンランドの子ども達は小さい頃から英語を覚えることの楽しさを身につけているのですが、学校外でもそれは同じです。たとえば家で英語の映画を観たり、ゲームをプレイしたり。日常生活で楽しみながら英語に接しているのですね。これはやはり多くの島民(特に子供)が英語を話せるトンガとも共通していることのようです。

日本の受験勉強に見られる暗記方法は、結局後になってみたら何も覚えていないこともしばしば・・・やはり、大事なのは実際に使ってみて覚えていくことなのでしょう。


豊かな自然を持ち、医療費、学費が無料(給食も無料で、なんとコロナウイルスで多くの学校が休校となっている現在でも給食だけは提供されているんだとか!!)、労働時間が短く、家族との時間を大事にするフィンランド。毎年、国連が発表する世界幸福度ランキングで2018年から2020年の3年連続フィンランドが第1位なのも納得ですね✨

私はまだフィンランドに行った事はないのですが、今回いろいろと調べてみて、とっても興味が湧きました。しかもフィンランドはヨーロッパの中で一番日本から近い国(所要時間9~10時間)。遠そうで近い異国の国、フィンランド。

私達日本人が、フィンランドから学べることはたくさんありそうですね!

Stay safe,

Yuko

Maria(マリア)